ANABUKI JOURNALあなぶきジャーナル

2020/08/06

co-ba takamatsuの「地域につながる2年」。(前編)

co-ba takamatsuの地域につながる2年。

新たなコミュニティの創出で、内側から地域づくりを支えていく。そんな想いから生まれたあなぶき興産グループによるシェアード・ワークプレイス「co-ba takamatsu」も、オープンから2年。今でこそにぎわいを見せるこのスペースも、「当初はなかなか想定通りにいかなかった」とコミュニティマネージャーの荒木は言います。今回の「あなぶきジャーナル」では、その足跡を前後編に分けてお届けします。

まずは、「コワーキングスペース」文化を醸成。

「co-ba takamatsu」とほぼ同時期に「co-ba hiroshima」もオープンしましたが、広島と大きく状況が異なっていたのが、「競合がいない」という点です。ライバルはいないけれど、地域の方々は「コワーキングスペースって何?」という方がほとんど。こうした“ハコ”を中心とした「コワーキングスペース」という文化の醸成からスタートしていく必要があったんです。

まずは、コーポレートベンチャーキャピタル「あなぶきスタートアップ支援ファンド」と併せてスタートアップ企業に資金と場所を提供してはどうかと考えたものの、フタを開けてみればそうした企業はほとんどありませんでした。新しい事業を起こしている人はいても、本当にスモールスタートで、東京のスタートアップのように資金を必要としているケースはほとんどなかったんです。

そこでスタートアップにこだわらず、まずは存在を認知していただくためにも、「会員募集」と「イベント開催」という2つの軸を中心に運営していこうと決めたんです。

大小さまざまなイベントで、地域にはたらきかけていく。

私たちが企画運営したイベントのなかでも、特に大きなものが2019年11月に開催した「Innovation from SETOUCHI」です。東京や大阪ではベンチャー企業が盛り上がっていますが、瀬戸内はまだそこまでではありません。ただ、広島・岡山・愛媛にも活発なコワーキングスペースがあるので、「瀬戸内4県合同でイベントを開きませんか」と呼びかけたんです。起業家の方から支援者の方々に向けてプレゼンしていただき、優秀者には賞金を贈呈しました。具体的な投資に結びつけるところまでは行きませんでしたが、その後の交流のきっかけになっているようでうれしいです。今年は愛媛で開催予定です。

※コロナウイルスの感染状況によって中止・変更となる可能性があります。

毎月最終金曜日に開催しているイベントとしては、「sha co-ba(シャコーバ)」があります。いわゆる「異業種交流会」よりも、もっとカジュアルにつながれる場を提供できたらと考えています。これに関しては、あえて目的は設定していません。集まった人同士でさまざまな交流が生まれてくれたら。実際に、一緒に仕事をすることになったり、誰かが主催するイベントに足を運んだりといった話もよく聞きます。

また、現在のコロナウイルスの状況を受けて何かできないかと考え、コミュニティ型ホテルの「WeBase高松」さんとともに近日開催するのが「co-『 』project」です。この誰もが経験したことのない状況では、ただの「働く場所」「泊まる場所」としてやっていくだけでは成り立たないのではないか。そうした想いから、私たちがハブとなって地域を力づけるイベントを開こうという話になったんです。具体的には、『観光・暮らし』『教育』『食』『エンタメ・カルチャー』『美容健康』の5つのジャンルで、高松を舞台にした共創事業を募集。選考のうえ、地域のスペシャリストとともに新サービスとして形にしていく予定です。

※取材当時。現在は終了しています。

「co-ba takamatsu」は当初、東京・大阪の大手企業の営業拠点として利用されるケースが多かったのですが、こうしたイベントが盛り上がるようになると、次第に意欲的な若者が集まってきてくれるようになっていきました。
(後編へつづく)

co-ba takamatsu

〒760-0028 香川県高松市鍛冶屋町6-11 AHビル
TEL:087-802-1114
営業時間:<2F>24時間365日(会員のみ)/<1F>月〜金 10:00~18:00 (土日曜祝日、年末年始休み)