【2024年12月市場調査】リースバック検討者調査から見えた検討時のポイントを解説

検討者さんリースバックを比較検討する際、どんな点を見たらいい?そもそもリースバックはどのような人が利用しているのだろう?
「まとまった資金は必要だけれど、今の家からは離れたくない」——そう考えたときに選択肢にあがるのがリースバックです。
ただ、リースバックは利用する方が限られるサービスのため、実際に動いた人が何を基準に会社を選び、どこで迷ったのかという情報は、口コミサイトなどではなかなか見つかりません。
自宅の売却は大きな決断だけに、判断材料の少なさに不安を覚える方も多いのではないでしょうか。



当社にも「他の方はどんな基準で決めたのか」というご相談をよくいただきます。今回はその答えになるデータをお持ちしました。
そこであなぶき興産では、GMOリサーチ&AI株式会社の協力のもと、全国8,923名を対象としたWEBアンケートを実施し、自宅の売却やリースバックの利用を考えたことがある304名から回答を得ました(2024年12月実施)。
調査にあたってはあなぶき興産の社名を伏せた匿名調査としており、回答の偏りを抑えています。
本記事では、その回答データをグラフで公開するとともに、リースバック事業者ならではの視点で結果を読み解きます。



先に結論をお伝えすると、重視されていたのは「売却金額」「家賃」「賃貸借期間」の3点でした。
なお本調査は、2024年4月・2024年6月に実施した調査に続く第3弾です。前回までの調査結果は以下からご確認いただけます。




記事内の調査結果・データ転載に関して
こちらの記事に公開している調査結果・データについては、同業の会社様を問わず以下の利用ポリシーに基づいて自由にご利用頂けます。
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- 問い合わせ先:stock_mansion@anabuki-kosan.co.jp



調査結果については、他サイトでの転載が可能です。詳しくは上記の転載ポリシーをご確認下さい
リースバック検討に関する調査回答者
リースバック検討に関する調査回答者が、どのような年齢層・居住エリア・職業の人がリースバックを検討しているかについての概要データを解説します。なお、構成比は四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。






2024年4月、2024年6月に実施したリースバック検討者に対する調査内容と近い結果となり、既婚男性の回答者が多くなっています。


職業に関しては、「会社員」が圧倒的に多く、次いで「無職」が割合的に高くなっています。こちらも2024年4月、2024年6月の調査でも同様となりました。


現在の住まいについては、マンションが37%・一戸建てが63%となっています。これは、全国に占める一戸建て・マンションの比率も関係しています。
リースバックでは一戸建て・マンション両方を扱える会社もあれば、マンションに特化してリースバックを行っている会社もあります。


都道府県別の現在の住まいに関しては、主に都市部でリースバックが検討されていることが分かります。
1都3県(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)で全体の約43%となっており、関西の大阪府・兵庫県を入れた場合全体の55%となります。
リースバック会社には、都市部のみ、政令指定都市のみ、と取り扱いエリアを限っている会社もありますので、リースバックを検討する際はまずエリアの確認をした方がいいでしょう。




リースバック検討に関する本調査
リースバックに関する本調査の内容では、検討動機編と査定・具体的検討編の2つに分けて調査内容をまとめています。
検討動機編では、リースバックを検討し始めた人はどんなことがきっかけで検討を始めたのか、何を重視していたのか、等が確認できます。
査定・具体的検討編では、実際にリースバックを検討している人の査定依頼者数、リースバック以外の検討サービスなどを調査した内容になっています。
最後に、検討時に知っていたリースバック業者名についても【番外編】として調査を行いましたので査定の依頼時に参考にしてください。
リースバック調査① 検討動機編



リースバックを検討し始めた人は、どのような理由でリースバックを検討してるのでしょうか。


実際にリースバックを行った割合
今回の有効回答者は、ご自宅(持ち家)の売却またはリースバックの利用を検討したことがある方に限定しています。そのうち、実際にリースバックの取引を行った方は35.5%、検討中の方は20.7%となりました。
一方で、検討したものの取引には至らなかった方も43.8%います。条件が合わずに見送るケースもあるということです。
実際にリースバックを行った方や検討中の方が、どのような視点でリースバック会社を選んでいるのかは、後ほど調査結果をご紹介します。
リースバック検討理由


検討理由として最も多かったのは「老後資金の確保」で46.1%でした。今回の回答者で一番多かった職業は「会社員」、平均年齢は50.9歳。退職前の段階から老後を見据えて動き始めている方が多いと考えられます。
次いで「生活費のため」が42.4%、「住宅ローンの完済」が33.2%と続きます。この2つも老後の生活に直結する理由です。老後まで住宅ローンを支払い続けることで生活が圧迫されることを懸念し、リースバックを検討される方もいらっしゃいます。
「相続税対策」23.0%、「終活・資産整理」19.7%も一定の割合を占めました。不動産を現金化することで、相続時の納税負担を減らすことを目的とされる方もいらっしゃいます。
また「事業資金」8.6%のように、まとまった費用を一時的に確保するために、買戻し特約をつけて利用を検討される方も少なからずいらっしゃいます。


リースバック調査②査定・具体的検討編
リースバックを検討者が実際の検討段階でどんな点を重視したか、何社に査定を依頼し、他にどんな選択肢を考えながら検討を進めていたかについて解説していきます。
リースバックで住み続けたい理由


「生活環境を変えたくなかった」という理由がかなり多いことがグラフから分かります。
「自宅を売却したことを周りに知られたくなかった」「子どもを転校させたくなかった」といった理由もあり、自宅を売却してもそのまま住み続けることができるリースバックの特性が、ご自宅に住み続けたいという希望を叶える手段として選ばれていることが分かります。
「子どもを転校させたくなかった」は21.4%でした。今回の回答者は40代が28.9%と最も多く、お子さまがいる世帯も一定数含まれると考えられます。学校や友人関係、習い事といった環境が変わることを心配して選ばれる方もいらっしゃいます。
「介護者や病人がいて引越しが難しかった」15.1%、「ペットを飼っているから」13.5%も同様に、住まいを動かしにくい事情が背景にあります。
また「条件に合う引っ越し先が見つからなかった」が16.1%ありました。すぐに引っ越したいわけではないけれど、時期を決めて引っ越し先をゆっくり探したい、という方もいらっしゃいます。
リースバック検討で重視した点


リースバック検討において重視された点は「売却金額」62.5%、「家賃」50.3%、「賃貸借期間」41.8%の3つが上位を占めました。
この3つは、それぞれ独立しているわけではありません。リースバックの家賃は近隣の賃貸相場ではなく、買取価格に対する利回りをもとに決まるのが一般的で、売却金額が高くなるほど家賃も上がりやすい関係にあります。
売却金額だけを見て決めると、毎月の家賃で生活が圧迫されることがあります。売却後のマネープランまで含めて考えることが大切だと言えるでしょう。
次いで「買戻し条件」が27.0%でした。検討理由でも触れたとおり、一定期間後に買い戻すことを前提にリースバックを考えている方が一定数いることがうかがえます。


リースバックで検討した賃貸借契約種類(契約期間)


リースバックで検討した賃貸借契約(住む年数)で、最も多かった選択肢は「普通借家契約(長期)」で45.7%でした。
普通借家契約は更新することで住み続けられる契約です。一方、定期借家契約は基本的に更新がなく、期間満了で契約が終了します。
定期借家契約は年数ごとに分かれており、合計すると54.3%となります。ただし内訳を見ると「5年以上」が15.5%と最も多く、1年13.2%、2年11.2%、3年6.3%、4年3.3%と、期間が長いものほど選ばれています。
単一の選択肢として最多だったのが普通借家契約であることとあわせて、長く住み続けられることを重視する方が多いと読み取れます。
住み続ける期間を優先するのであれば、普通借家契約のほうが安心です。借地借家法では、貸主から更新を拒む場合に正当な事由が必要とされており、借主の保護が厚くなっています。
定期借家契約では期間満了で契約が終了し、再契約できるかどうかは貸主の判断となります。
一方で、何年後かに家を移る予定が決まっている方には、短期の定期借家契約が合う場合もあります。売却後の居住期間をあらかじめ確定させたいケースです。
取り扱える賃貸借契約の種類は会社によって異なります。検討の際には、ご自身の望む契約でのリースバックが可能かどうかを担当者に確認しておくとよいでしょう。




リースバックの査定を依頼した業者数
リースバックの査定を依頼した業者数に関しては、1社が35.2%、2社が29.9%となっています。
3社以上査定を行った検討者は全体に対して、15.5%となっています。
リースバック業者の選定に関しては、ある程度インターネット等で調べ候補を絞った上で査定依頼を行っていることが考えられます。
リースバックの査定は事業者によって大きく異なるため、3社以上の依頼を行いしっかりと比較・検討することをお勧めします。




リースバック以外で検討した選択肢(複数回答)
リースバック以外で検討された選択肢は、「不動産会社による買取」が59.9%と最も多く、「通常の売却」52.0%、「リバースモーゲージ」36.5%、「不動産担保ローン」10.9%と続きました。複数回答のため合計は100%を超えており、多くの方が複数の手段を並行して比較していることが分かります。
売却・買取との違いは、そのまま住み続けられるかどうかです。売却や買取では引き渡し後に自宅を離れることになりますが、リースバックは売却後に賃貸借契約を結ぶため、ご自宅に住み続けたまま、まとまった資金を得られます。
リバースモーゲージは、自宅を担保に融資を受ける仕組みです。リースバックが「売却して家賃を払う」のに対し、リバースモーゲージは「借り入れて利息を払う」もので、所有権は自分に残ります。
ただし対象となる年齢や物件に条件があり、マンションを対象外とする金融機関もあります。一戸建てで土地の評価額が高い場合は、担保価値が出やすいためリースバックと並行して検討されることもあります。


【番外編】リースバック業者認知度調査


本調査では、リースバックを検討した際に名前を知っていた会社についても回答を得ました。
回答者304名のうち回答が多かったのは、穴吹興産、一建設、セゾンファンデックス、大京穴吹不動産、SBIスマイルの順でした。
なお本調査は、調査主体である穴吹興産の社名を伏せて実施しています。
※上記はあくまで本調査の回答者304名における結果であり、市場全体の認知度を示すものではありません。
まとめ│調査から見えた検討ポイント


今回のリースバックに関する調査では、リースバック検討者がどのような理由で検討したか、検討の際に重視した点はどんな点かなどを調査しました。
調査結果から、以下の様な結果が示されました。
- 生活資金や老後資金を得る手段として検討されている
- 生活の環境を変えたくない方の検討が多い
- 賃貸借期間は5年以上又は長期で検討されている
- 査定の依頼数は1社又は2社が多い
- 様々な選択肢が並行して検討されている
この調査結果から、またリースバック事業会社としての立場から、リースバック検討の際のポイントを次のように挙げられます。
- 老後資金の確保、生活資金の確保など、どんな目的でリースバックをしたいかを明確にする
- ご自身の人生設計などをもとに希望の賃貸借期間を想定する
- 目的に沿うリースバックが可能かどうかをチェックする
- 複数社に査定を依頼し検討材料をそろえる
リースバックを検討するにあたっては、複数のリースバック会社に査定を依頼することで提示金額の妥当性や、条件がご自身のニーズに合致するかが分かります。
リースバックは利用する方が限られているため、検討者の方が知りたい情報がまだ少なく、他の検討者の意見を聞く機会もほとんどありません。
今回の「リースバックに関する調査」がリースバックを検討している方のお役にたてば幸いです。



まずは査定をしてみることで具体的な情報を得ることをお勧めします。






