不動産を売却する機会はそう多くないため、初めての場合はわからないことも多く、不安に感じる方もいらっしゃると思います。
売却方法には「買取」と「仲介」の2種類があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
どちらを選択した方がいいのかは、状況や希望によって異なります。
この記事では、2つの売却方法の違いを解説しながらそれぞれの特徴をまとめていますので、売却方法で迷った時の参考にしてください。
さらにあなぶきグループの買取と仲介についてもご紹介していますので、売却をご検討中の方の参考になれば幸いです。




穴吹興産 竹島 健
区分投資事業部 バックオフィス 課長
【資格】
・宅地建物取引主任者
・1級ファイナンシャル・プランニング技能士
【経歴】業界歴20年。7年間リースバックを中心に中古マンション買取事業に従事。現在は経験を活かしてリースバック検討に役立つ情報を発信。
リースバックのお問い合わせ
stock_mansion@anabuki-kosan.co.jp
不動産売却には「買取」と「仲介」がある

不動産を売却する方法は、大きく分けて「買取」と「仲介」の2つ。
どちらも不動産会社に依頼する点は共通していますが、仕組みや売却の進め方に違いがあります。
不動産売却の「買取」の仕組み
買取は、不動産会社に直接物件を買い取ってもらう方法です。
最大の特徴は、売却が早く進むことで、最短で1週間程度~数週間で現金化できる点です。
ただし、買取の場合は仲介に比べて売却価格が市場より低くなる傾向があります。

【買取による不動産売却の流れ】
では、不動産売却の「仲介」とは?
仲介は、不動産会社が売主と買主の間に入り、一般の買主を探して売却を成立させる方法です。
市場で買主を探すため、売却完了までに時間がかかる一方、市場価格に近い金額で売れる可能性があるのが特徴です。

【仲介による不動産売却の流れ】
媒介契約とは?
媒介契約とは、不動産会社に「売却の依頼を正式にお願いするための契約」であり、販売活動の範囲や責任を明確にするために結ぶものです。
仲介で売却する場合、媒介契約には「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」の3種類があります。

- 一般媒介契約
-
複数の不動産会社に同時に依頼できる。自由度が高いが販売努力が分散しやすい。
- 専任媒介契約
-
1社のみに依頼。ただし売主自身が買主を見つけて直接取引することは可能。
- 専属専任媒介契約
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1社のみに依頼し、売主が直接買主を見つけても必ず不動産会社を通す必要がある。
また、不動産会社のみが利用できる物件情報のデータベースである「不動産流通標準情報システム(通称:レインズ)」への登録の有無などの違いもあるので、それぞれの特性を理解し、ご自身の希望や状況に合わせて契約を結ぶようにしてください。

不動産売却|買取と仲介の違いを徹底比較
不動産を売却する際、買取と仲介のどちらを選ぶかによって、売却の進み方や得られる結果は大きく変わります。

ここでは、「売却期間」「売却価格・諸費用」「手間と負担」という3つの観点から、それぞれの違いを詳しくみていきましょう。
売却期間の違い
買取は、買主を探す必要がないため、最短で1週間程度から数週間で契約・現金化が可能です。多少金額が下がっても、現金化を急ぐなら買取がおすすめです。
一方で仲介は、買主が見つかるまでの時間が必要で、数ヶ月かかるケースも珍しくありません。売却までにどのくらいかかるかも不透明なため、その点もあわせて検討するといいでしょう。
売却価格と諸費用の違い
買取の場合、再販することを前提に不動産会社が直接買い取るため、成約相場の80~90%に設定されることが一般的です。迅速かつ確実に現金化できる一方で、価格面では割安になる傾向があります。
ここでいう成約相場は売出金額ではないことに注意が必要です。成約相場は売出価格より低くなる傾向があります。
一方、仲介の場合は市場での販売になるため、市場相場に近い価格、場合によっては相場以上で売却できる可能性があります。
諸費用でいうと、買取の場合は仲介手数料が発生しません。さらに物件のリフォームや修繕費用も事業者が負担するため、売主が負担することはありません。
対して仲介の場合は仲介手数料が必要であるのに加え、築年数や状態によっては物件をより良い条件で売るために、売却前にリフォームや修繕を勧められるケースもあります。その場合の費用は売主の負担となります。
印紙税や登記関連費用などの諸費用は買取でも必要ですが、仲介の場合はそれに加えて仲介手数料やリフォーム費用がかかるため、諸費用全体でみると買取よりも高くなる傾向があります。
手間と負担の違い
買取は、不動産会社が直接買い取ってくれるので、内覧対応などの売却活動が不要です。
反対に仲介では広告活動や内覧を通じて買主を探す必要があるため、売主も室内の片付けや掃除、スケジュール調整などに協力する場面が出てきます。
基本的に販売活動は不動産会社が対応しますが、内覧のために家を片付けたり、交渉を受けながら売却条件の最終的な判断をするなど、最低限の役割が生じます。

スピードが速く手間いらず!「買取」のメリット・デメリット

まずは、買取のメリット・デメリットをご紹介します。
買取で売却するメリット
- 売却スピードが速い
-
買取で売却すれば、最短1週間程度で現金化できます。
急ぎで資金が必要な場合や、転勤・相続など期限が迫っているケースでも対応可能です。
- 販売活動にかかる余計なコストを削減できる
-
直接取引のため、仲介手数料がかからず、余計なコストを抑えられます。
また、リフォームなども不動産会社が行うため、自己負担の必要がありません。
- 周囲に売却のことを知られにくい
-
広告や内覧を行わないため、近隣や知人に売却の情報を知られることなく手続きができます。
- 売主の都合にあわせて売却スケジュールが立てやすい
-
引き渡し日や資金化のタイミングを調整できるため、住み替えや相続整理に対応できます。
- 内覧対応が不要
-
買主を探すための内覧や掃除・準備の手間がなく、生活への負担を軽減できます。

買取で売却するデメリット
- 売却価格が相場より低くなる
-
不動産会社は物件をリフォームして再販売することを前提に買い取るため、成約相場の80~90%程度の提示となることが一般的です。
また不動産会社は在庫リスクや維持費用、将来の市況変動リスクを負うため、その分を見込んで価格を抑える必要があります。
- 売却条件の自由度が低い
-
個人買主との取引に比べ、価格交渉や引き渡し条件の調整余地は限られます。
- 買取不可の可能性がある
-
築年数が古すぎる物件や立地条件が極端に悪い場合などは、不動産会社が再販売を見込めず、買取自体を断られるケースもあります。
高価格が狙える!「仲介」のメリット・デメリット

続いて、仲介のメリット・デメリットもみていきましょう。
仲介で売却するメリット
- 市場価格に近い価格で売却できる可能性が高い
-
一般の買主に販売するため、相場に近い、もしくは条件次第では相場以上で売却できる場合もあります。
特に人気エリアや希少性の高い物件では複数の買主が競合し、価格が上がるケースもあります。
- 幅広い買主候補と出会える
-
不動産ポータルサイト、チラシ、営業ネットワークなどを通じ、多くの買主候補にアプローチできるため、条件に合う相手を見つけやすいのが強みです。
- 売却条件を調整しやすい
-
引き渡し時期や付帯設備の扱いなど、交渉次第で売主の希望を反映できる柔軟性があります。
仲介で売却するデメリット
- 売却までに時間がかかる
-
平均で3~6ヶ月程度、場合によっては半年以上かかることもあり、すぐに現金化したい方には不向きです。
- 仲介手数料などの諸費用がかかる
-
売却が成立した場合、仲介手数料に加え、契約書に貼る印紙税や司法書士費用が必要です。
さらに、売却をスムーズに進めるためにリフォームやハウスクリーニングを依頼すれば、その分の費用も自己負担となります。
- 内覧対応や準備の手間がかかる
-
購入希望者の内覧に備えて、掃除・整理・日程調整などを行う必要があります。生活中の物件では負担に感じることもあります。
- 売却が成立しない可能性もある
-
希望価格が高すぎる場合や市況が悪い場合は、買い手が見つからずに長期間売れ残ってしまうこともあります。

不動産業者を選ぶ時の4つのポイント

不動産を売却するとき、どの会社に依頼するかによって結果は大きく変わります。
買取と仲介の仕組みを理解したうえで、次は信頼できる不動産業者を選ぶことが重要です。
ここでは依頼前にチェックしておきたい主なポイントをご紹介します。
① 複数社の査定結果を比較する
1社だけでの査定では相場観がつかめません。複数社に査定を依頼することで、価格や条件の差が見え、信頼できる業者を選びやすくなります。
ただし注意したいのは、あえて相場よりも高い査定額を提示して契約を取ろうとする業者がいるという点です。
相場より極端に高い査定額は契約をとるための『釣り査定』の可能性があります。契約後に値下げを迫られることもあるので注意しましょう。
② 実績や専門性を確認する
売却を検討しているエリアでの取引実績や、買取・仲介のどちらに強いかを確認しましょう。
また、マンションや一戸建てなどの建物種別、土地のみでも利用が可能かなど、取り扱っている条件も確認しましょう。
豊富な実績がある会社は、売却戦略や価格設定の面で安心感があります。
③ サービス体制やサポート内容を確認する
売却後のフォローや、賃貸管理・相続相談などのサポートがある会社もあります。
単に「売るだけ」ではなく、トータルで任せられる体制が整っているかもチェックしましょう。
④ 担当者の対応力を見る
売主の状況や希望をきちんとヒアリングしてくれるか、説明が分かりやすいかは大切な判断基準です。
誠実な対応をしてくれる担当者であれば、売却活動もスムーズに進みやすくなります。
まとめ|具体的な確認事項一覧リスト
💡 区分 | 👤 担当者体制 | 📊 価格根拠 | 🏢 取引方法 | ⏱ 売却期間 | 📢 広告方法 | 💰 諸費用 | 🔄 想定外対応 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
買取 | 窓口の明確さ・対応速度 | 相場の◯割・算出法 | 仲介併用の可否 | 契約〜入金の速さ | 不要(手続き確認) | 手数料なし・登記費 | 価格見直しの有無 |
仲介 | 専任担当 or チーム制 | 成約事例・市場相場 | 買取への切替可否 | 広告〜成約の目安 | ネット・チラシ・レインズ | 手数料・登記・修繕費 | 売れ残り時の戦略 |
▼売却後も住み続けたい場合はリースバックという選択肢も。

不動産売却は実績豊富なあなぶきグループへ

あなぶき興産は1964年の創業以来、「住まい造りや不動産価値創造事業を通じて地域社会の文化と歴史の創造に貢献する」ことを経営理念に掲げ、分譲マンション「アルファシリーズ」を中心に全国へ展開してきました。
2024年12月末時点で、アルファシリーズは累計46,690戸・859棟を供給。また、2024年の新築分譲マンション供給戸数では、全国5位(※)を記録しています。
また、グループ全体では、約20万戸のマンション管理実績(2023年6月時点)を有し、開発から販売・管理・再販まで一貫して対応できる体制を整えています。
こうした総合力は、売却をご相談いただくお客様に「安心して任せられる」と感じていただける理由の一つです。
- 出典:株式会社不動産経済研究所「2024年全国分譲マンション売主グループ別供給戸数ランキング」
【買取】あなぶき興産
あなぶき興産は、全国第5位(※)の新築分譲実績や、累計46,690戸を供給してきた「アルファシリーズ」のブランド力を背景に、東証スタンダード市場の上場企業として、安心感のある不動産買取を実現しています。
単に物件を買い取るだけでなく、自社でリノベーションから再販まで一貫して手掛ける体制を整えているため、そのノウハウを活かして適正かつ納得感のある査定とスムーズな売却サポートが可能です。
また、長年にわたり全国での拠点を増やし、その地域に根ざした体制を整えております。
都市部はもちろん地方の物件でも「売れるだろうか」という不安に応えられるように、多様なニーズに応じた売却サポートを行っております。
【住所】
〒105-0012
東京都港区芝大門2-2-1 ACN芝大門ビルディング8F
【フリーダイヤル】
0120-08-0089(こちらの番号で問題ないでしょうか?)
【仲介】あなぶきレジデンシャル流通、あなぶきハウジングサービス、あなぶき不動産流通
あなぶきレジデンシャル流通とあなぶきハウジングサービス、あなぶき不動産流通の3社は、あなぶきグループの中でも中古不動産の仲介に特化している会社です。
それぞれ対応エリアが異なり、地域に根ざした営業体制を築いています。その土地の相場や買主ニーズを把握しているからこそ、地域特性に合わせたきめ細やかな対応ができる点が大きな強みです。
加えて、あなぶきグループの規模を活かした広告力により、様々な買い手候補にアプローチできる体制を整えています。
地域密着の営業力とグループ全体の集客力を組み合わせることで、売却活動をより有利に進めることが可能です。
【住所】
〒105-0012
東京都港区芝大門2-2-1 ACN芝大門ビルディング4F
【電話】
03-6695-0040
【対応エリア】
北海道・東北・東京
あなぶきグループで不動産を売却した事例紹介
買取か仲介で迷ったら|不動産売却の専門家に相談しよう

不動産売却には、買取と仲介の2つの方法があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
- 買取は「スピード重視・手間をかけずに確実に売りたい方」に向いています。
- 仲介は「時間がかかってもできるだけ高く売りたい方」に向いています。
大切なのは、売却の目的や状況に合わせて最適な方法を選ぶことです。
ただし実際には、相場や物件の条件によって最適解は変わるため、「自分たちにとってどちらが良いのか」を一人で判断するのは難しい場合もあります。
当社では、買取部門と仲介部門をそれぞれ設けているため、どちらの方法が最適化を中立な立場でご提案できます。
「まずは査定だけ」「相談だけ」でももちろん大歓迎です。無料で査定が可能ですので、お気軽にご相談ください。
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