自宅を売っても住み続けられる「リースバック」。
リースバックを検討する方にとって、どのリースバック業者を選ぶかは重要です。
複数の業者とやり取りをして情報を集めるのは大変ですが、リースバック一括査定サービスを利用することにより複数社との連絡の手間を省くことが出来、査定依頼契約・決済までの手続きを円滑にすすめることができます。
今回はリースバック一括査定査定サービス「家まもルーノ」関東エリアを担当するSAO不動産のオフィスを訪ね、取材しました。
この取材記事を読めば、「家まもルーノ」の特徴やリースバックに対する想いが分かり、リースバック一括査定サービスを選ぶ際の判断材料となります。
なお、リースバックについての基本知識等の詳細解説と大手リースバック会社の比較は以下の記事も合わせてご覧下さい。




リースバックは”手段”──その先にある「困りごとの解決」を見据えて

「家を売らずに住み続けられないだろうか」「老後の資金を確保したい」──。
こうした相談が、全国から家まもルーノに寄せられています。
今回お話を伺ったのは、リースバック一括査定サービス「家まもルーノ」関東エリアを担当するSAO不動産の担当者です。
取材の中で印象的だったのは、「リースバックはあくまで選択肢のひとつです」と語る、同社の一貫した姿勢でした。
物件を売却するかどうか、リースバックを選ぶかどうか。その判断に迷う方々に、どのような選択肢を提供できるのか。
同社の考え方と、その背景にある”届けたい価値”を、インタビューを通して丁寧に掘り下げていきます。
家まもルーノが掲げる本質的なミッション
家まもルーノでは、「家を売ること」そのものではなく、“暮らしを立て直すこと”を最も重要な目的と位置付けています。
取材の冒頭、担当者は次のように語ってくださいました。

“今すぐ売る”ことが最善ではない場合、無理にリースバックを勧めることはありません。状況によっては、別の解決策をご提案することもあります。
この言葉が示すとおり、家まもルーノにとってリースバックはあくまでも数ある選択肢のひとつであり、目的そのものではありません。
このような姿勢の背景には、税理士事務所を母体とした組織としての強みがあります。
たとえば、不動産売却に伴う税金の相談、創業資金の調達、相続や債務整理といった幅広い金銭的課題に対応できる体制が整っており、それが相談者にとっての安心感にもつながっているようです。



不動産という入り口からご相談をいただいたとしても、最終的にどの手段がベストかはケースバイケースです。
リースバックだけに限定せず、最適な形で問題解決を目指しています。
この方針のもと、金融機関への創業融資支援、弁護士や司法書士との連携によるサポートなど、状況に応じた柔軟な対応を行っているとのことです。
リースバックという一つの手法を提供しながらも、特定の選択肢に誘導することなく、相談者にとって本当に必要な解決策を一緒に考える。この姿勢こそが、家まもルーノの根幹にあるミッションであるとお話を聞いて感じました。
リースバックはあくまで選択肢のひとつ


インタビューの中で、担当者は繰り返し「リースバックはあくまで選択肢のひとつです」と強調されていました。



“売って住み続ける”以外にも資金を確保する方法はあります。
家まもルーノでは、任意売却や融資、相続など、さまざまな手段を検討した上で、最適な方法をご提案しています。
実際に、リースバック査定を依頼した方の中には、他の選択肢を採ることでより納得のいく結果に至ったケースも少なくないそうです。
無理に話を進めるのではなく、まずは相談者の状況や希望を丁寧に聞き取り、選択肢を整理するところからスタートするスタンスがうかがえました。
また、印象的だったのは、一度相談した方が数ヶ月後に再び問い合わせてくるケースが多いという点です。



その時はまだ迷っていた方が、後になって”やっぱりお願いしたい”と連絡をくださることもよくあります。
ですので、初回のご相談でどれだけ誠実に対応できるかを大切にしています。
リースバックは大きな決断なのでなかなか踏み出せない、という方も、丁寧な初回対応で安心感を持つことができるでしょう。
リースバックを前提に進めるのではなく、その方にとって必要なサポートが何かを見極めながら、冷静に複数の選択肢を提示する。こうした対応姿勢が、利用者からの信頼につながっているように感じました。
まず相談したい人へ|安心して話せる対応体制


家まもルーノではリースバックの利用を検討する前段階として、「まずは話を聞いてみたい」という方からの相談にも丁寧に対応しています。
こうした初期段階の問い合わせの質と量は年々増えており、現在は月間3,000件の問い合わせ対応を目標に体制の強化が進められています。
以前はオペレーターを介して営業担当に引き継ぐ仕組みをとっていましたが、現在は問い合わせに営業担当が直接対応するスタイルに変更されています。



温度感の高い相談をしっかりと受け止めるためには、時間を空けず、できるだけ早く営業担当が直接話を聞くことが重要だと感じています。
この対応の工夫により、相談者の心理的ハードルが下がり、「話してよかった」と感じる方も増えているそうです。
日によっては10件以上の電話があることもあるそうですが、それでも一人ひとりと丁寧に向き合う体制を維持している点に、誠実な姿勢が感じられました。
一括査定で納得の比較と判断を
リースバックを検討される方の中には、「条件は適正なのか」「もっと良い提案が他にもあるのでは」といった不安や疑問を持たれる方も少なくありません。
こうした声に応える形で、家まもルーノでは複数の提携会社による査定結果を一括で提示できる仕組みを提供しています。



1社の提示だけでは判断が難しいケースもあります。複数社の条件を並べて比較できることで、納得感を持って選んでいただけるようにしています。
実際の査定では、買取金額だけでなく、契約形態(普通借家契約・定期借家契約)や家賃設定、契約期間など、さまざまな要素が提案されることになります。
以下に契約形態の違いを簡単にまとめました。
リースバックの契約形態と特徴
契約形態 | 特徴 | メリット | 向いている人 |
---|---|---|---|
普通借家契約 | ・借地借家法で借主の権利が強く保護 ・契約期間満了後も更新可能 | ・長期間安定して住み続けられる ・追い出しの心配が少ない | ・長期間住み続けたい方 ・安定志向の方 |
定期借家契約 | ・契約期間満了で確定的に終了 ・更新なし | ・買取金額が高くなる傾向 ・家賃が低めに設定される傾向 | ・まとまった資金が必要な方 ・将来的に住み替えを考えている方 |
事業者によっては、この定期借家契約を活用して高めの買取提示を行う場合があります。これは、契約期間が限定されることで、事業者のリスクが低くなるためです。
こうした柔軟な提案は、特に生活再建を目的とした相談者にとって、まとまった資金を得られる大きな後押しになるのではないでしょうか。



それぞれの提携企業に特徴があるため、同じ条件でも出てくる提案はまったく違うこともあります。
その中から、相談者ご自身に合った選択をしていただければと思います。
このように、家まもルーノの一括査定は単なる「比較ツール」にとどまりません。多様な提案を通して、自分に合った条件を見つけられる場でもあります。
相談者が納得のいく判断を下せるよう、丁寧に情報を整え、選択肢を提示する。家まもルーノでは、その積み重ねを大切に一括査定を行っていると感じました。
普通借家契約、定期借家契約のメリット・デメリットは、下記の記事でも説明していますので参考になさってください。


税理士事務所だからできる、お金の悩みへのトータルサポート
家まもルーノを運営するSAO不動産の背景には、税理士事務所としての顔があります。この特性が、リースバックサービスにとどまらない包括的なサポート体制を可能にしています。



不動産の売却相談をきっかけに、税金や事業資金、債務整理など、より本質的なお金の課題に発展することも少なくありません。
たとえば、リースバックによって資金調達が難しいケースでは、創業融資などの他の資金確保手段を提案することもあるそうです。
銀行に対して事業計画の説明や申請支援を行うなど、金融面でのアドバイザリーも対応可能とのことでした。



不動産を売ることが本質ではなく、問題を解決するためにどんな手段が適しているのかを考えることが私たちの役割です。
また、自己破産や任意売却が必要とされるケースについても、司法書士・弁護士との連携による対応が可能です。
法律や税務の専門的な知識が求められるような内容にも、ワンストップで対応できる点は、相談者にとって大きな安心材料となるはずです。
税務と不動産が交差する領域で、一人ひとりの状況に応じた最適なプランを導く。
そうした家まもルーノの強みは、「困ったとき、最初に相談できる場所」としての役割を確かなものにしているように感じました。
この先も”お金の困りごと”に寄り添うために──家まもルーノが描くこれから


少子高齢化、地方の空き家問題、住宅ローンの返済難──。家まもルーノが向き合っているのは、今後ますます深刻になると予測される日本社会全体の課題でもあります。
こうした中で、家まもルーノは「日本一のリースバック窓口」ではなく、「日本一のお金の困りごと解決窓口」を目指しているといいます。



目指しているのは、どの地域でも、お金の悩みを相談できる場所になることです。
誰もが”まずここに聞いてみよう”と思えるような存在でありたいです。
その実現に向けて、同社は全国の提携パートナー企業の拡充を進めています。
家まもルーノでは現在4社体制で東京や大阪といった都市部から、全国各地の案件に柔軟に対応しています(※SAO不動産は「家まもルーノ」関東エリアを担当)。
今後はさらに連携先を増やし、対応エリアに偏りがないよう調整を図っていく方針とのことです。



青森や鳥取といったこれまで手が届きづらかったエリアにも、きちんと対応できる体制をつくっていきたいと考えています
また、パートナー企業ごとに運営スタイルや契約スキームが異なることを逆に強みに変え、各社のノウハウを取り入れながら、より柔軟な提案ができる体制へと進化しているとのことでした。
実際、各社との情報共有やトラブル事例のフィードバックも日常的に行われており、現場レベルでの改善や対応力の強化にもつながっているそうです。



“リースバックといえば家まもルーノ”という認識を広めていきたい。
それが結果として、相談件数の拡大にもつながると信じています
“お金の不安を抱えるすべての人の、最初の相談窓口”を目指して─。
この想いが、家まもルーノのこれからの歩みを形づくっていくのだと感じました。
まとめ|あなたの”お金の不安”に本気で向き合うために
今回の取材では、家まもルーノが「リースバックは選択肢のひとつでしかない」とする姿勢を貫きながら、相談者一人ひとりの背景に応じた対応を行っている実態を伺うことができました。
印象的だったのは、相談者の課題に対して”不動産売却ありき”ではなく、税務・融資・法務などの知見を活かして最適な方法を一緒に考えるという柔軟な姿勢です。



売るかどうか、という話の前に、”どう生活を立て直すか”を考える必要があると思っています。
このような考え方が、相談者からの信頼を集める背景にあるのだと感じました。
“困ったときに、最初に相談される存在”
その理想に近づくために、現場での工夫と改善を重ねながら進んでいる家まもルーノの姿勢は、リースバック一括査定を検討している方にとって一つの判断材料になるのではないでしょうか。

