不動産一括査定は「電話なし」でできる?匿名でも安心な査定方法とおすすめサイトを徹底比較

携帯電話を片手に考えている女性

「不動産の一括査定に興味はあるけど、営業電話がかかってくるのがイヤ…」

そんな理由で利用をためらっていませんか?

結論から言えば、電話なしでも不動産の査定を受ける方法はあります。

匿名・AI査定やメール通知型のツールなど、営業電話を避けつつ相場を調べる手段は年々増えています。

本記事では、営業電話を避けながら査定を行う方法をご紹介しますので、不動産売却時の参考になれば幸いです。

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記事執筆・監修
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穴吹興産 竹島 健

区分投資事業部 バックオフィス 課長

【資格】
・宅地建物取引主任者
1級ファイナンシャル・プランニング技能士

【経歴】業界歴20年。7年間リースバックを中心に中古マンション買取事業に従事。現在は経験を活かしてリースバック検討に役立つ情報を発信。

リースバックのお問い合わせ
stock_mansion@anabuki-kosan.co.jp

目次

「電話なしで査定したい」と思う人は多い?その理由

「不動産の査定はしたいけれど、電話がかかってくるのは避けたい」という人も少なくありません。

実際に、あなぶき興産がGMOリサーチ&AI株式会社様のご協力のもと独自で行った【不動産一括査定サイト利用者を対象としたアンケート】では、およそ半数の48.6%が、不動産会社との連絡に「メールのみ」を選んでいます。

不動産会社との連絡方法のグラフ
一括査定依頼後の不動産会社との連絡方法割合
電話20.0%
メール48.6%
両方31.4%

▼不動産一括査定サイトに関するアンケート結果の詳細な内容はこちらからご覧いただけます。

電話なしでの査定を求める人が増えているのにはどのような背景があるのか、3つの理由を説明します。

営業電話の多さが利用ハードルになっている

不動産一括査定サイトを利用すると、複数の不動産会社から一斉に連絡が入る仕組みになっています。

これはサービスの特性上仕方のない部分ではありますが、「何度もしつこく電話が鳴る」「複数社から営業を受ける」などの声が多く、これが査定そのものをためらう大きな原因となっています。

特にまだ「売却するかどうか迷っている」段階では、しつこい電話がかかってくるというだけで心理的なハードルが一気に上がってしまいます。

「自分のペースで情報を集めたい」「営業を受けずに相場だけ確認したい」という慎重派ユーザーにとって、営業電話があるということ自体が大きなデメリットに感じられるでしょう。

「相場だけ知りたい」という人も多い

不動産の査定を依頼する人の中には、『今すぐ売る予定はないけれど、自宅の価値を知っておきたい』という人も意外と多いものです。

背景には、次のようなケースがよく見られます。

  • 住宅ローンの残高や老後資金を踏まえて、今の資産価値を確認しておきたい
  • 将来的な相続や住み替えを見据えて、早めに情報収集を始めたい
  • 近所の人や知人が家を売ったのをきっかけに「うちの家はいくらだろう?」と気になった

こうした“相場確認だけを目的にする層”は、不動産会社への営業連絡を避けたい傾向が強く、名前や電話番号を入力せずに利用できる匿名査定や、AIが自動で価格を算出するオンライン簡易査定ツールを選ぶ人が多いです。

▼上記のようなニーズから、匿名で不動産会社スタッフや弁護士、税理士などの専門家に相談できる「イイタン相談室」というサイトの利用も高まっています。

個人情報・プライバシー保護への意識が高まっている

個人情報の取り扱いに対して社会全体の関心が高くなっており、「知らない不動産会社に電話番号を渡すのは不安」という人が年々増えています。

特にインターネットで個人情報を入力することに抵抗を感じる人は少なくありません。

そのため最近では、

  • 氏名や電話番号を入力せずに使える匿名査定サイト
  • メールアドレスだけで結果が届くAI自動査定ツール
  • 登録情報を不動産会社に開示しない準匿名型サービス

等、プライバシーを重視した仕組みが広がっています。

利用者側も「安心して使えるか」「情報が外部に共有されないか」を重視する傾向が強まり、結果として電話なしでの査定を選ぶ人が増えているのです。

▼個人情報を入力するのが不安…そんな方には、大手6社のみで運営する「すまいValue」が安心

なぜ不動産一括査定では電話がかかってくるの?

困った表情を浮かべた男性

不動産一括査定サイトを利用すると、申し込み後に複数の不動産会社から電話がかかってくることがあります。

「まだ売るか決めてないのに、いきなり電話がきてしまった…」という声もききますよね。

一括査定を利用するとどうして電話が多くなるのか、改めて不動産一括査定サイトのシステムをおさらいしましょう。

一括査定サイトの仕組み

不動産一括査定サイトは、入力した物件情報をまとめて複数の不動産会社に送信し、一度の申し込みで複数社から査定結果を受け取れる仕組みです。

効率よく比較できる反面、裏側では「できるだけ早くお客様と連絡を取りたい」と考える会社が多く、その結果として電話が集中するケースもあります。

ただし、「電話が多い=危険なサイト」というわけではありません。

むしろ、電話を通じてやり取りすることには次のようなメリットもあります。

  • 希望条件や売却時期を話す中で、自分の希望や考えが整理される
  • 相場感だけでなく、地域の動向や買い手の傾向など、プロ目線の情報が得られる
  • メールでは伝えにくい細かな事情(リフォーム履歴・生活環境など)も正確に伝えられる

不動産の売却を進めるには、最終的に詳細な情報提供や担当者との打ち合わせが必要になります。

電話はその第一歩として、より正確に査定するための大切な手段でもあるのです。

不動産一括査定のイメージ図

業者にとっては電話が最も確実なアプローチ

不動産の査定を出すには、実は細かい情報がたくさん必要になります。

たとえば、以下のような情報です。

  • 室内の間取りや状態、過去のリフォーム履歴(大規模修繕など)
  • 日当たりや騒音などの環境
  • 「いつまでに売りたいか」といった売却希望の時期

電話であれば、こうした情報を短時間で正確にヒアリングでき、その場で認識のすり合わせも可能です。

営業担当者としても、売主から直接得た情報をもとに周辺の価格動向などを踏まえてより正確な査定を行いたい、そんな思いから電話での連絡を重視しているのです。

仕組みを理解すれば、回避方法も見えてくる

電話でのやり取りにもメリットはありますが、「まだ売却を決めたわけではないので、とりあえず電話なしで査定を受けたい」という方もいらっしゃいますよね。

そんな方のために、営業電話をできるだけ減らすための工夫をいくつかご紹介します。

たとえば:
  • 申し込みフォームの備考欄に「電話ではなくメールでお願いします」と記載
  • 電話番号の入力が不要な匿名サイトを選ぶ
  • 1社だけに依頼できるAI自動査定ツールを使う

以上のような方法で、「複数の不動産会社から何件も電話が来た」という事態を避けられます。

電話が多くなってしまうのは仕組み上仕方ないことです。

「査定額は大まかで良いので、電話はどうしても避けたい」という方向けに、まずは電話なしで査定を受ける前に知っておきたい注意点を解説します。

電話なしで査定をする注意点

スーツを着た女性がポイントと注意点を説明している

「不動産査定をしたいけれど、営業電話が苦手」。そんな声から人気が高まっているのが、匿名査定やAI査定と呼ばれるサービスです。

匿名査定は、名前や電話番号の個人情報を入力せずに大まかな査定額を確認できる方法のこと。

また、AI査定は過去の取引データや公的な不動産情報をもとに、AI(人工知能)が自動で相場価格を算出する仕組みです。

「まずはおおよその価格だけ知りたい」という人にとって、電話なしで査定が行える、とても便利なサービスです。

ただし、メリットだけでなく注意点も理解しておくことが大切。ここでは、利用前に知っておきたいポイントを整理します。

表示される金額は“あくまで目安”

匿名やAIによる査定は、あくまで相場の目安を出すための簡易的なものです。

特にAI査定では、部屋の階数や日当たり・眺望・管理状況といった、現地で確認しなければわからない詳細な物件固有の条件まで考慮されません。

また、過去の取引事例データをもとに算出するため、極端に安い事例や相場より高すぎる事例も含まれてしまう可能性があります。さらに、また地方や郊外などデータ数が少ないエリアでは、誤差が大きくなることもあります。

実際の価格は、建物の状態・リフォーム履歴・日当たり・騒音など、AIでは判断しにくい要素によって前後します。

そのため、「表示された金額=実際の売却価格」とは限りません。

あくまで「おおよその相場を知るための第一歩」として活用するのがおすすめです。

正確な査定には、最終的に個人情報が必要

匿名・AI査定で概算価格を確認したあと、実際に不動産会社に査定を依頼する「本査定」へ進む場合は、氏名や住所、電話番号などの個人情報が必要になります。

これは、不動産会社が正確な金額を出すために、現地の状況や売却希望条件を直接確認する必要があるためです。

つまり、匿名査定はあくまで入り口にすぎません。

より正確な金額を知るためには、机上査定や訪問査定を受ける必要があり、そのために一定の情報提供が必要になるということを理解しておきましょう。

サービスによって“匿名”の仕組みが違う

「匿名査定」といっても、サイトごとに情報の扱い方や仕組みは異なります。

主な違いは次の3つのタイプです。

完全匿名型

名前や電話番号を入力せず、その場でおおよその査定額が表示される

準匿名型(仮名型)

入力は必要だが、ユーザーが同意するまで不動産会社には情報が開示されない

登録型

メールアドレス等を入力し、結果が後日メールで届く

どのタイプも「匿名」という言葉を使っていても、実際の仕組みは少しずつ違います。

利用前に公式サイトで「どの段階で情報が開示されるか」をチェックしておくと安心です。

電話なしで使える不動産一括査定サイトを比較【タイプ別おすすめ】

電話なしで査定できるおすすめサイト

「電話なしで査定したい」と思っても、サイトごとに匿名度・結果の出るスピード・精度の高さが少しずつ違います。

そこでこの記事では、“どこまで個人情報を出すか” と “どれくらいの正確さを求めるか” に注目して、次の2タイプに分けて比較しました。

タイプ 向いている人 主な特徴
🏠 匿名・即時査定タイプ とにかくすぐに相場を知りたい人 名前・電話番号不要、結果はその場で表示
✉️ メール完結の準匿名タイプ より正確な査定結果を知りたい人 メールで結果を受け取れる。電話連絡なし

どちらも「電話がかかってこない安心感」は共通。

自分の目的に合ったタイプを選ぶことで、“ストレスのない査定体験” ができます。

【その場で相場がわかる!匿名・即時査定タイプ】4選

「営業電話がイヤ」「まずはざっくり知りたい」人には、匿名・即時査定タイプがぴったり。

入力は物件情報だけで、名前や電話番号の入力は不要。査定結果はその場で自動表示されるため、「今すぐ相場を知りたい」スピード重視派におすすめです。

サービス名 特徴 公式サイト
マンションナビ(マンション専用査定) マンション名を入力するだけで、過去の成約事例や周辺相場を自動表示。マンション所有者に人気の匿名査定サービス。 公式サイトへ
イエウール 家査定シミュレーター 全国の取引データをもとにAIが自動査定。入力は約1分、結果はその場で表示され、営業電話なしで相場を確認可能。 公式サイトへ
SUMiTAS(スミタス)簡単10秒査定 住所・築年数などを入力するだけでAIが最短10秒で自動査定。営業電話なしでおおよその売却価格・賃貸の相場を把握できます。 公式サイトへ
すまいステップ 匿名簡易査定シミュレーション 匿名のまま概算価格をAIが算出。結果を確認後、希望すれば本査定に進める仕組み。不動産だけでなく、土地の査定も可能。 公式サイトへ

どのサービスも「完全匿名で即結果」が強みですが、AIやデータベースによる自動査定のため、金額はあくまで参考値として見るのがポイントです。

こんな人におすすめ💡
  • 営業電話が苦手
  • すぐに相場感をつかみたい
  • 匿名のまま試してみたい

【メールでやりとりできる!電話がこない準匿名タイプ】3選

「電話は避けたいけど、もう少し正確な価格を知りたい」そんな人におすすめなのが準匿名タイプです。

💡準匿名とは?

フォームで名前や連絡先を入力しても、あなたが「この会社に依頼する」と選択するまで、不動産会社に個人情報が開示されない仕組みのことです。

電話番号を入力しても、こちらが承諾しない限り営業電話はありません。

結果はメールで受け取れるので、自分のペースで査定を進められます。

サービス名 特徴 公式サイト
LIFULL HOME’S 匿名査定 匿名でおおまかな査定結果を確認でき、不動産会社からの結果はLIFULL内の『専用ページ』で確認します。ユーザーの個人情報は、ユーザー自身が『この会社に依頼する』と選択するまで不動産会社に開示されないため、望まない営業電話をシステム的に防げるのが最大の特徴です 。 公式サイトへ
スピードAI査定(東急リバブル) AIが自動算出する査定結果を即時表示。電話番号不要で、希望すればメールでも結果を受け取れる。 公式サイトへ
ステップAI査定(住友不動産販売) 基本情報の入力だけでAIが査定。電話番号の入力は任意で、結果はメールで受け取ることができる。 公式サイトへ

準匿名タイプは、「安全性」と「精度」のバランスが取れた査定方法です。

こんな人におすすめ💡
  • 信頼性のあるデータを見たい
  • メールでやり取りを完結したい
  • 営業電話を避けつつ、ある程度の正確さも重視したい

実際に匿名査定を使った人のリアルな声

携帯電話を使用している女性

「匿名査定って本当に使えるの?」「電話がかかってこないって本当?」

そんな疑問を持つ人のために、実際に匿名査定やAI査定を利用した人の声を紹介します。

個人情報を出さずに、気軽に試せる

匿名・AI査定のメリットは、個人情報を登録しなくても使えるという点です。

氏名・電話番号・メールアドレス等を入力しなくても、物件の種類や所在地を選ぶだけで大まかな査定額が表示されるサービスもあります。

そのため、「売るつもりはまだないけど、ちょっと相場を見てみたい」という段階でも安心して使えます。

電話が苦手で、LIFULL HOME’Sの匿名査定を利用しました。
結果は登録したメールに届き、電話は一切なし。気になる会社を選ぶまでは情報が公開されない仕組みで安心でした。
やり取りもメール中心で、自分のペースで進められました。(主婦・50代女性)

入力が簡単で、すぐ結果がわかる

もう一つの大きな特徴が、入力の手軽さとスピード感です。

匿名・AI査定は、最短10秒~1分ほどで結果が表示されるものが多く、スマホからでも簡単に使えます。

必要な情報も、基本項目だけ。

  • 物件の種別(マンション・一戸建てなど)
  • 所在地(都道府県・市区町村・番地・マンション名・部屋番号)
  • 築年数や面積

忙しくて時間をかけたくない、出先でサッと確認したいという人にもぴったりです。

仕事が忙しくて、不動産会社からの電話は避けたくて…。SUMiTASの“簡単10秒査定”を試したら、入力して数秒で価格が出て驚きました。(会社員・30代男性)

匿名から始めたけど、信頼できる担当者に出会えた

匿名査定を利用しても、その後のやり取りの中で「この人なら信頼できそう」と感じる担当者に出会えることがあります。

信頼を感じたきっかけとして多いのが、返信の速さや言葉遣いの丁寧さ、押し付けのない提案など。

中には、相場の根拠や近隣の取引事例を具体的に示してくれる担当者もおり、そうしたやり取りを重ねるうちに「電話で相談してみようかな」「実際に会って話してみよう」と前向きになった人もいます。

匿名で始めたことで最初の心理的ハードルが下がり、冷静に複数社を比較できたことが、結果的に信頼できる担当者選びにもつながっています。

最初は匿名査定だけのつもりでしたが、メールの返信が早く、こちらの希望価格にも正直な意見をくれた担当者に信頼感を持ちました。
実際に会って話してみたら、周辺の取引データも詳しく教えてくれて納得。
最終的にその方に売却をお願いし、希望より少し高く売ることができました。(会社員・30代女性)

電話なしで不動産査定をするその他の方法

電話なしで不動産査定

匿名査定やAI査定以外にも、電話なしで相場を調べる方法はいくつかあります。

「不動産会社とやり取りするのはまだ抵抗がある」「自分でも情報を確認してみたい」

そんな人向けに、マイペースに試せるその他の方法をご紹介します。

一括査定ではなく、地元の一社に個別査定を依頼する

「営業電話がイヤだから、一括査定は避けたい」

そんな場合は、地元の不動産会社に直接依頼をする方法もあります。

一括査定サイトを使うと複数社に同時依頼が送られるため、どうしても連絡が重なりがちですが、個別に相談すればやり取りする相手が少ないので、電話が頻繁にかかってくるという事態を避けることができます。

また最近では、「LINEで査定完結」「電話営業一切なし」と明記してサービスを提供している会社も増えています。「電話を断る」交渉をするより、最初から電話以外のやり取りを標準とする会社を選ぶことをおすすめします。

地元密着型の会社なら、そのエリアの相場に詳しく、匿名査定よりも実際の売却金額に近い金額を出してもらえることもあります。

「本格的に検討する前に、信頼できる地元業者の意見を聞いてみたい」という方は、一度相談してみるのも一つの手です。

国土交通省「不動産情報ライブラリ」で自分で相場を調べる

「査定はまだハードルが高い」という人におすすめなのが、国土交通省が公開している『不動産取引価格情報検索(通称:不動産情報ライブラリ)です。

このサイトでは、匿名で、実際に取引された不動産の所在地・面積・築年数・価格などのデータを誰でも無料で検索できます。

さらに、このツールの真価は価格情報だけではありません。「地価公示」や「ハザードマップ(防災情報)」、「学校・病院等の周辺施設情報」も地図上でまとめて確認できます。

これにより、相場感だけでなく、「売却時に買主が懸念しそうな災害リスク」や「アピールポイントとなる周辺環境」を事前に把握できるという大きなメリットがあります。

このように、自分で情報を確認しておくと、後で不動産会社と話す際もスムーズ。

「相場を知った上で相談したい」という人には最適な方法です。

不動産情報ライブラリの利用画面①

電話がかかってきてしまったら?上手な断り方

鳴っている携帯電話を不安そうに見つめる夫婦

「匿名査定を使ったのに、なぜか電話がかかってきた…」

そんなときでも、慌てる必要はありません。

営業電話がかかってくる理由を理解しておけば、落ち着いて対応でき、無駄なやり取りを避けることができます。

ここでは、不動産会社から電話があったときの上手な断り方と注意点をご紹介します。

落ち着いて、シンプルに断ればOK

電話がかかってきても、必ず対応する必要はありません。

「今回は相場を知るために査定をお願いしただけなので、今は検討していません」と一言伝えるだけで十分です。

多くの不動産会社はそれで理解してくれます。

もし何度も電話がかかってくる場合は、「今後の電話連絡は控えてください」とはっきり伝えましょう。

宅地建物取引業法では、消費者が明確に「契約(勧誘)はしない」という意思表示をした場合、それ以降の再勧誘を禁止しています。「控えてください」という申し出は、単なる「お願い」ではなく、正当な意思表示であると認識し、自信を持って伝えてください。

それでも続く場合は、査定サイトの運営会社に相談してください。多くのサイトで、営業行為に関する苦情窓口が設けられています。

電話が来たときは“原因の確認”もしておこう

「匿名査定を使ったのに電話がかかってきた」という場合は、まずどのサイトにどこまで情報を入力したかを振り返ってみましょう。

「匿名」と書かれていても、実際には準匿名タイプであるケースもあります。

また、複数の査定ツールやAIシミュレーターを併用していると、どこから連絡が入ったのか分かりづらくなることもあります。

心当たりのあるサイトを確認してもわからない場合は、運営元に問い合わせて確認しておくと安心です。

どの公式サイトも、個人情報の取り扱いと問い合わせ窓口を必ず公開しています。

電話がきた=悪い業者とは限らない

電話がかかってきたからといって、必ずしも“しつこい営業”というわけではありません。

「より正確な査定を出したい」「条件確認を行いたい」といった理由で連絡してくる会社もあります。

というもの匿名・AI査定では、リフォーム履歴や室内の詳しい状態といった個別要因を反映できないため、精度に限界があるためです。もし電話口で「過去にリフォームはされましたか?」など、物件の個別状況をヒアリングし、より精度の高い査定を行おうとしている場合、それは誠実な対応である可能性が高いです。

対応が丁寧な業者であれば、「まだ売却は検討段階ですが、またお願いするかもしれません」と伝えておくのも一つの手段です。

後から本格的に売却を進めるとき、“対応が誠実だった会社”を思い出せるのは大きなメリットとなります。

▼不動産一括査定サイトの利用で万が一トラブルになってしまった場合の相談先は、下記の記事でご紹介しています。

電話なしでも大体の相場はつかめます。無理ない一歩を

ひとつのパソコンを真剣な表情で一緒に見ている夫婦

不動産の売却は、誰にとっても大きな決断です。「営業電話が苦手」「まずは相場だけ知りたい」という方も少なくありません。

最近では、匿名やAIによる査定サービスが充実しており、個人情報をほとんど出さずに、今の自宅のおおまかな価値を確認できます。

こうしたサービスを使えば、営業電話に不安を感じる人でも、安心して自分のタイミングで情報を得ることができます。

一方で、より正確な査定や実際の売却を進めるには、担当者とのやり取りやヒアリングが欠かせません。

電話で相談することで、自分の希望が整理できたり、地域の最新相場や売却のコツなど、プロだからこそ知っている情報を得られることもあります。

大切なのは、無理をせず、自分に合った方法で始めること。

まずは匿名査定やメール完結型のサービスで気軽に相場を知り、「もっと具体的に話してみたい」と思えたときに信頼できる担当者へステップアップしていく、そんな流れでも納得のいく売却につなげることはできます。

焦らず、自分のペースで“最初の一歩”を踏み出してみてください。

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